『INTERNET ホームページ快適作成テクニック』

Part.1

Chapter.2−3

●キーコンセプト:文字の処理A to Z


H……見出しの指定
【書式】<Hn>〜</Hn>
         n=1〜6
【機能】見出し文字のサイズの指定。
【解説】見出しの文字のサイズを指定するタグ。<Hn>と</Hn>で囲まれた文字列を見出しとして、nで指定したサイズで表示する。
 たとえば、次のように指定したものは、ブラウザでは画面2-4のように表示される。
    <H1>これはH1指定した見出し文字</H1>
    <H2>これはH2指定した見出し文字</H2>
    <H3>これはH3指定した見出し文字</H3>
    <H4>これはH4指定した見出し文字</H4>
    <H5>これはH5指定した見出し文字</H5>
    <H6>これはH6指定した見出し文字</H6>

これはH1指定した見出し文字


これはH2指定した見出し文字


これはH3指定した見出し文字


これはH4指定した見出し文字


これはH5指定した見出し文字

これはH6指定した見出し文字

 Hにつづけて指定するnの値が大きいほど、表示される文字は小さくなるわけだ。ただし、このタグでも文字の大きさそのものを指定できるわけではない。ブラウザの環境設定で設定されているフォントセットによって、ブラウザで表示される文字は異なってくる。
 なお、<Hn>の前と</Hn>の次行は、ブラウザによって改行される。だからこそ、見出し文字の指定としてこのタグを指定するにとどめ、文字の大きさを指定する場合は、<FONT SIZE>タグを利用したほうがいいだろう。
 このHnタグは、実は検索ロボットなどによってホームページの検索を行なうときにも利用されたりする。HTML文書のなかの<H1>タグで囲まれている文字列を検索して拾ってくる、といった具合に用いられるのだ。
 つまり、ホームページ内でたんに文字を大きく表示させたい、といった用途の場合は、Hタグを用いるべきではない。Hタグを多用すれば、検索ロボットがゴミばかり拾ってしまうことになるからだ。


A……リンク
【書式】<A HREF="URL / NAME / mailto:name@address">〜</A>
【機能】テキストや他のホームページのアドレス、またメールの宛て先などの
        リンクを指定。
【解説】HTMLは、HyperText Markp Languageの略だが、これがまさしくハイパーテキストとなるのは、あちこちのページやサイトにリンクをはり、マウスをクリックするだけで関連するページやサイトに飛んでいくことができるからだ。
 これを可能にしているのが、リンクを実現するAタグ。Aタグには、HRFEにつづけてリンクしたいサイトのURLやページ、アドレスなどを指定できる。これらは次のアトリビュートで指定する。

・URL
 リンク先のサイトやページを指定する。たとえば、index.htmlというページにリンクしたいときは、次のように指定すればいい。

    <A HREF="index.html">トップページ</A>に戻る

 これで「トップページ」の部分にアンダーラインがひかれ、リンクとして指定した色(またはブラウザの設定色)になる。
 画像にリンクをはる場合も、まったく同じように指定できる(画像の設定は後述)。
    <A HREF="index.html"><IMG SRC="home.gif"></A>

・NAME
 リンク先として、あるページの特定の位置を指定したい場合に用いるアトリビュート。  たとえば、リンク先としてindex.htmlというファイルを指定したとする。このリンク部分をクリックすれば、当然ながらindex.htmlファイルにジャンプしてくれる。ところが、これではいつでもindex.htmlの先頭部分に移動してしまう。
 そこで、index.html文書のなかで、NAMEアトリビュートを利用して次のように位置を指定するのである。

【ソース例】
    <HTML>
    <TITLE>Sample</TITLE>  
    <H2>●A……リンク</H2>  
    <BR>  
    <H3> HTMLは、HyperText Markp Languageの略だが、これがまさしくハイ  
    パーテキストとなるのは、あちこちのページやサイトにリンクをはり、マ  
    ウスをクリックするだけで関連するページやサイトに飛んでいくことがで  
    きるからだ。<BR>  
     これを可能にしているのが、リンクを実現するAタグ。Aタグには、HRFE  
    につづけてリンクしたいサイトのURLやページ、アドレスなどを指定でき  
    る。これらは<A HREF="#001">次の</A>アトリビュートで指定する。<BR>  
    <BR></H3>  
    <A NAME="001">  
    <H2>・URL<BR></H2>  
    <H3> リンク先のサイトやページを指定する。たとえば、index.htmlとい  
    うページにリンクしたいときは、次のように指定すればいい。<BR>  
     これで「トップページ」の部分にアンダーラインがひかれ、リンクとし  
    て指定した色(またはブラウザの設定色)になる。<BR>  
     画像にリンクをはる場合も、まったく同じように指定できる(画像の設  
    定は後述)。<BR></H3>  
    <BR>  
    </HTML>

 文書中に<A NAME="001">と指定してある部分がある。この部分に、<A HREF="#001">とリンクをはっているわけだ。リンク部をクリックすれば、指定されている位置にジャンプしてくれる。

 このNAMEタグは、ジャンプさせたい位置に<A NAME="001">といった具合に、番号やキーワードを埋め込んでおけばいい。ここにリンクさせたいときは、<A HREF="#001">といった具合に、リンク指定で#記号をつけておく。
 同じページの特定の位置を指定するだけでなく、別のページの特定位置を指定することもできる。たとえば、index.htmlというファイルに埋め込んだ「003」の位置にリンクさせたければ、次のように指定する。

    <A HREF="index.html#003">〜</A>
 長いページは、スクロールさせて読まなければならないが、このタグを利用すれば同じページのなかでもどんどんジャンプさせることができる。ホームページの読者のことを考えれば、こうしてジャンプさせて目的の場所にリンクさせておいたほうが親切というものだろう。

・mailto:
 リンクには、サイトやページだけでなく、メールの宛て先を指定することもできる。ただし、メールの宛て先をリンクとして指定した場合、ブラウザで設定されているメーラー(電子メールソフト)が起動し、メール発信のためのウィンドウが開く。
 メールの宛て先を指定するには、mailto:を利用する。次のように記述すればいい。画面○が、ブラウザで表示したときの画面。Netscape Navigatorを利用していてここをクリックすると、メールウィンドウが開く。

    メールはこちらまで……
    <A HREF="mailto:name@address">name@address</A>

P……段落・行揃え
【書式】<P>
        <P ALIGN="left/center/right>〜</P>
【機能】段落の区切り。ALIGNアトリビュートを利用して、行揃えも実現で
        きる。
【解説】通常テキストファイルでは、改行位置に改行コードを挿入して、明示的に改行を行なわせる。ところがWWWブラウザでは、このテキストファイルの改行コードでは改行を行ってくれない。
 たとえば、テキストファイルと同じように改行コードを挿入しているものでも、ブラウザで表示させると1行につながってしまう。ブラウザによって自動的に桁折りしてくれるものもあるので、画面表示では複数行になっているように見えても、実際には1行なのだ。
 そこでHTML文書では改行コードの代わりに、<BR>というタブを利用する(後述)。
 この<BR>タグと同じような働きをするのが、<P>タグだ。ただし、<BR>タグでは行を改めるという本来の改行機能をもつが、<P>タグは段落を作成するもので、改行し、さらに1行分の空行を生成する。
 <P>タグは、通常は段落の作成を行なわせるだけだから、終わりのないタグとして利用する。ところが、ここにALIGNアトリビュートをつけると、行揃えの機能を実現することができ、この場合は</P>という終タグをつけることになる。
 ALIGNで指定できるのは、次の3つだ。

・LEFT………左揃え
・CENTER……中央揃え
・RIGHT ……右揃え

 このALIGNを使って、次のように指定する。例では、文字列を中央揃えにしている。
    <P ALIGN="CENTER">文字列</P>

 それぞれの指定で、ブラウザにどのように表示されるか確認してみるといいだろう。

BR……改行・文字列の回り込みの解除
【書式】<BR>
        <BR CLEAR>
【機能】強制改行を行なわせる。または、イメージで文字列の回り込みを指定し
        ていた場合の、回り込みの解除。
【解説】前述したように、テキストファイル中で挿入している改行コードは、WWWブラウザでは認識されずに1行として処理される。そこで強制的に改行したい部分には、<BR>タグを記述しておく。
 つまり、テキストファイル中で改行コードを挿入して改行している位置に、<BR>と記述しておけばいいわけだ。
 また、イメージの周りに文字列の回り込みを設定している場合、<BR>タグにCLEARというアトリビュートをつけて、文字列の回り込みの設定解除を行なわせることもできる。
 たとえば、次のように指定して、イメージの周りに文字列を回り込ませることができる。
    <IMG SRC="sample.gif" ALIGN="left">
    イメージの左側に、文字列を回り込ませます。<BR>
    これが回り込みです。<BR>
    指定によっては、イメージの右側に回り込ませることもできます。<BR>

 この場合、途中で文字列の回り込みの設定を解除したいときは、その部分に<BR CLEAR>タグを記述すればいい。上の例の場合、次のようにソースを記述すると、文字列の回り込みが解除される。
    <IMG SRC="sample.gif" ALIGN="left">
    イメージの左側に、文字列を回り込ませます。<BR>
    これが回り込みです。<BR CLEAR="left">
    指定によっては、イメージの右側に回り込ませることもできます。<BR>
<BR CLEAR>タグでは、文字列の回り込み設定を解除し、イメージの下端から継続して文字列が表示されるが、この位置をleftまたはright、allのいずれかで指定する。
 leftと指定すれば、文字列はイメージの下端の画面左端から表示される。ただし、この指定が有効なのはイメージが左寄せになっている場合のみ。
 rightと指定すると、leftとは逆にイメージの下端で右寄せに設定されて文字列が表示される。
 allと指定した場合は、左右両端まで文字列が表示可能なところまで回り込みが解除される。


NOBR……改行禁止
【書式】<NOBR>〜</NOBR>
【機能】ブラウザが自動的に行なう桁折りを禁止し、文章の改行(見かけ上)
        を行なわせない機能。
【解説】<BR>タグが、強制的に改行させるのに対し、逆にブラウザが自動的に行っている桁折りの機能を禁止し、もともとの文章の長さのまま画面に表示させるタグ。
 たとえば、ソース内で次のように書かれていたとき、それぞれの文章がブラウザでどう表示されるか確認していただきたい。


【ソース例】
    (1)前章で説明したように、自分のイメージどおりのホームページを作成  
    するためには、どうしたってHTML言語について多少でも知っている必要が
    ある。<BR>
    <P>
    <NOBR>
    (2)しかし、だからといってHTML言語のお勉強をする必要などない。ホー
    ムページのソースをながめ、ブラウザで表示してみて、気に入らない部分
    を少しずつでも手直ししていくうちに、HTMLについて必要なものは覚えて
    しまうはずだ。<BR>
    </NOBR>

WBR……改行禁止内の改行
【書式】<NOBR>〜<WBR>〜</NOBR>
【機能】<NOBR>〜</NOBR>によって改行を禁止している文章中で、改行
      (画面の見かけ上)されてもいい位置にを指定することで、自動    
       改行を許可するタグ。
【解説】前項の<NOBR>〜</NOBR>タグは、タグにはさまれている文章が画面上では自動桁折りされず、長いものでは画面からはみ出すことになる。これはページ作成者の特別な意図があって行なうもの。ブラウザが自動桁折りしないようにさせるタグだ。
 ただし、作成者の意図によっては、自動桁折りしてもいい位置というのもあるだろう。<NOBR>〜</NOBR>のなかで、ブラウザによって改行されてもいい位置があれば、<WBR>タグを記述しておくといい。


ADDRESS……作成者情報
【書式】<ADDRESS>〜</ADDRESS>
【機能】ホームページの作成者に関する情報を記述しておく。タグで囲まれ  
        た部分はイタリック体で表示される。
【解説】ホームページの作成者に関する情報などを記述した部分を囲むタグで、ブラウザ上ではイタリック体で表示される。
 ただし、何かを実現するというタグではない。HTML言語のいわば約束事で、このタグで囲まれている部分はホームページの作成者の情報であることを表示するもの。
 この部分もまた、検索ロボットなどによって検索の指定が行なえるから、単純に文字をイタリック体にしたいといったケースでは、<I>〜</I>タグを利用すること。
 なお、作成者の情報としては、一般的には氏名、E-Mailアドレス、作成日といったものを記述する。

【ソース例】
    このホームページに関するお問い合わせは<ADDRESS>武井一巳  
    (E-Mail:k_takei@cyborg.or.jp)</ADDRESS>まで。


PRE……プレフォーマット・テキスト
【書式】<PRE>〜</PRE>
【機能】文書内に書かれたテキストのスペースやリターン(改行)、タブなど
        を、ブラウザ上でそのまま反映させるタグ。このタグに囲まれた部分
        は、ブラウザ上では固定ピッチフォントで表示される。
【解説】WWWブラウザでは、ソース文書でいくら改行やスペース、タブなどを駆使してレイアウトに凝っても、元文書のレイアウトは反映されない。たとえば、半角スペースを2つ以上並べても、ブラウザでは半角1文字分のスペースとしてしか認識されない。
 あるいはタブを駆使して表を作成したり、前文との位置を合わせた文章を書いても、ブラウザが勝手に桁折りしたりスペースを詰めてしまったりする。
 このように原文のレイアウトどおりに、ブラウザ上でも意図したとおりに表示したい場合は、<PRE>〜</PRE>タグを利用して、元レイアウトを活かしたい部分を囲めばいい。
 たとえば次のような文章を、<PRE>タグを利用しない場合と利用した場合とで、表示がどのように異なるか比べてみるといい。

【ソース例】
    月日        最高気温    最低気温<BR>  
    9月21日        33度        21度<BR>
    9月22日        36度        28度<BR><BR>
                今夏最高<BR>
    <P>
    <HR>
    <PRE>
    月日        最高気温    最低気温
    9月21日        33度        21度
    9月22日        36度        28度
                    ↑
                今夏最高
    </PRE>

CENTER……センタリング
【書式】<CENTER>〜</CENTER>
【機能】文字やイメージ、表などをブラウザの中央に配置する。  
【解説】HTML文書をブラウザで表示すると、ブラウザは開いているウィンドウの大きさに合わせて、書かれている文章やイメージなどを配置する。このとき、ウィンドウの中央に文字やイメージなどを配置したいとき、<CENTER>〜</CENTER>タグを利用するといい。
 ただし、このタグのセンタリング機能は、開いているウィンドウの大きさによっては異なってくるので注意。


TT……タイプライター文字
【書式】<TT>〜</TT>
【機能】タグではさまれている文字を、タイプライター文字で表示する。  
【解説】ブラウザに表示されているページの文字は、ブラウザの設定で変更できる。が、ブラウザではたいてい複数のフォントの設定が行なえる。その設定で、Fixed Font(固定ピッチフォント)として設定されているフォントで強制的に表示させるのが、<TT>タグである。
 タイプライター文字というのは、等幅フォント。<TT>タグで指定した文字と、そうではない文字との違いを確認しておくといい。


B……ボールド体
【書式】<B>〜</B>
【機能】タグで囲んだ文字列をボールド体にする。
【解説】<B>と</B>のタグで囲んだ文字列を、ボールド体(太字)にするタグ。このほか、イタリック体、アンダーラインなどいくつかの文字スタイルの設定タグがある。


I……イタリック体
【書式】<I>〜</I>
【機能】タグで囲んだ文字列をイタリック体にする。
【解説】<I>と</I>のタグで囲んだ文字列を、イタリック体(斜体)にするタグ。ほかにボールド体、アンダーラインなどいくつかの文字スタイルの設定タグがある。

【ソース例】
    この文章には、<B>ボールド体</B>を使っています。<P>
    こちらには<I>>イタリック体</I>を使っています。<P>  
    今度は<B><I>ボールド体とイタリック体</B></I>を使ってみました。<P>


U……アンダーライン
【書式】<U>〜</U>
【機能】タグで囲んだ文字列に、アンダーラインをつける。  
【解説】<U>と</U>のタグで囲んだ文字列に、アンダーライン(下線)をつけるタグ。ただし、Netscape Navigator 2.0ではこのタグは無視されてしまうが、Netscape Navigator 3.0からはアンダーラインが表示されるようになった。


【ソース例】
    この文章には、<U>アンダーラインを付加</U>しています。<P>  
    ここには<S>打ち消し線<S>を付加しています。<P>>

S……打ち消し線
【書式】<S>〜</S>
【機能】タグで囲んだ文字列に、打ち消し線を付加する。  
【解説】<S>と</S>のタグで囲んだ文字列に、打ち消し線をつけるタグ。やはりNetscape Navigator 2.0ではこのタグは無視されてしまう。3.0からは表示されるようになったから、今後は<S>タグを利用してみるのもいい。


SUB……下付き文字として表示
【書式】<SUB>〜</SUB>
【機能】タグではさまれた文字列を、下付き文字にする。  
【解説】<SUB>と</SUB>で囲んだ文字列を、下付き文字として表示する。ただし、Internet Explorer2.0では無視され、表示されない。


SUP……上付き文字として表示
【書式】<SUP>〜</SUP>
【機能】タグではさまれた文字列を、上付き文字にする。  
【解説】<SUP>と</SUP>で囲んだ文字列を、上付き文字として表示する。ただし、やはりInternet Explorer2.0では無視され、表示されない。


FONT……フォントサイズや色の指定
【書式】<FONT SIZE="n">〜</FONT>
        <FONT COLOR="#rrggbb">〜</FONT>
【機能】フォントのサイズや色を指定する。  
【解説】ブラウザで表示されるフォントの、大きさや色を指定するタグ。フォントの大きさが指定できるタグに<H>タグがあるが、これはフォントの大きさを指定するのではなく、見出しを指定するもの。見出しを検索することによって、世界中のホームページの見出しを集めることもできる。
 つまり、フォントの大きさだけを変更したい場合は、<H>タグではなくこちらの<FONT>タグを利用すべきだ。
 指定できるアトリビュートには、大きさを指定するSIZEと、フォントの色を指定するCOLORの2つがある。また、大きさと色を同時に指定することもできる。


・SIZE
 フォントの大きさを指定するアトリビュート。指定方法には、大きさを直接指定する場合と、相対的な大きさを指定する方法とがある。
 大きさを直接指定するには、SIZEにつづけて1〜7のいずれかの数値を記述する。1が一番小さく、7が一番大きい。
 相対的な大きさを指定するには、+n あるいは -n と記述する。何に対しての相対的な大きさかというと、<BASEFONT>タグが記述されている場合は、このタグで指定されているフォントの大きさに対し、+nまたは-nの大きさになる。<BASEFONT>が指定されていないときは、<FONT SIZE=3>のときのフォントの大きさを基準とする。
 つまり、たとえば<BASEFONT>の指定がない場合、次のように指定したときのフォントの大きさを考えてみよう。

    (1)<FONT SIZE=+2>
    (2)<FONT SIZE=+2>
(1)の場合は、<BASEFONT>の指定がないから、基準の3より2大きいフォント、すなわち<FONT SIZE=5>と指定したのと同じ。
(2)の場合は、逆に基準の3より2小さいフォントだから、<FONT SIZE=1>と指定したのと同じだ。

・COLOR
 フォントの色を指定するアトリビュート。色の設定については、他の場合と同じようにRGB値を2桁の16進数で指定する。また、直接色名を指定してもいい。


【ソース例】
    <FONT SIZE=1>フォントの大きさ。Size of Font.</FONT><P>  
    <FONT SIZE=2>フォントの大きさ。Size of Font.</FONT><P>  
    <FONT SIZE=3>フォントの大きさ。Size of Font.</FONT><P>  
    <FONT SIZE=4>フォントの大きさ。Size of Font.</FONT><P>  
    <FONT SIZE=5>フォントの大きさ。Size of Font.</FONT><P>  
    <FONT SIZE=6>フォントの大きさ。Size of Font.</FONT><P>  
    <FONT SIZE=7>フォントの大きさ。Size of Font.</FONT><P>  
    <FONT SIZE=+2>フォントの大きさ。Size of Font.</FONT><P>  
    <FONT SIZE=-1>フォントの大きさ。Size of Font.</FONT><P>  
    <FONT COLOR="#0000FF">フォントの色:青</FONT><P>  
    <FONT COLOR="#FF0000">フォントの色:赤</FONT><P>  
    <FONT SIZE=5 COLOR="#0000FF">フォントの大きさと色:青</FONT><P>  
    <FONT SIZE=4 COLOR="red">フォントの大きさと色:赤</FONT><P>  


BASEFONT……基本フォントサイズ
【書式】<BASEFONT SIZE=n>
【機能】フォントの基本となる大きさの設定。  
【解説】<FONT>タグでフォントの大きさを指定する場合、相対的な大きさの指定を行なうことができた。この基準となるのが、<BASEFONT>タグの設定。必ずSIZEアトリビュートで大きさ(n:1〜7)を指定しておく。終タグはない。
 <BASEFONT>タグの記述がない場合、フォントサイズは3が設定されているものとして、それ以降のフォントの相対的な大きさの指定の基準となる。


BIG……文字を大きくする
【書式】<BIG>〜</BIG>
【機能】タグで囲まれている文字を、他の文字より一段大きくする。  
【解説】<BIG>と</BIG>で囲まれている文字を、他の文字より大きなサイズにするタグ。特定の文字列を強調したいときなどに利用するといい。
 ただし、Internet Explorer2.0では無視されて、文字の大きさは変わらない。


SMALL……文字を小さくする
【書式】<SMALL>〜</SMALL>
【機能】タグで囲まれている文字を、他の文字より一段小さくする。  
【解説】<SMALL>と</SMALL>で囲まれている文字を、他の文字より小さなサイズにするタグ。やはり他の文字と大きさが異なるため、その部分だけ強調されたような表示になる。
 ただし、Internet Explorer2.0では無視されて、文字の大きさは変わらない。



【ソース例】
    文字を<BIG> 大きく</BIG>する。
    This is <BIG>Big Font</BIG>,you see?<P>
    文字を<small> 小さく </small>する。  
    This is <small>Small Font</small>, you see?<P>  


EM……文字列の強調
【書式】<EM>〜</EM>
【機能】タグに囲まれた文字列を強調表示する。  
【解説】<EM>と</EM>タグで囲まれた文字列を、強調表示するタグ。強調表示といっても、イタリック体の表示にするもので、<I>タグで代用されることのほうが多い。


STRONG……文字列のより強い強調
【書式】<STRONG>〜</STRONG>
【機能】タグに囲まれた文字列を、より強い強調表示にする。  
【解説】<STRONG>と</STRONG>タグに囲まれた文字列を、<EM>タグよりもより強い強調表示にするタグ。といっても、Netscape NavigatorやInternet Explorerの場合、ボールド体の表示にするもので、<B>タグで代用される。


【ソース例】
    これは<EM>強調タグ</EM>を使った例です。<BR>
    これは<I>イタリックタグ<I>を使った例です。<P>
    これは<STRONG>STRONGタグ</STRONG>を使った例です。<BR>
    これは<B>ボールドタグ</B>を使った例です。<P>


CODE……コンピュータコード
【書式】<CODE>〜</CODE>
【機能】タグで囲まれた部分を、コンピュータのソースコードとして表示。  
【解説】<CODE>と</CODE>で囲まれた文字列を、コンピュータのソースコードとして表示するタグ。
 ブラウザでは固定ピッチフォントで表示され、その部分のみ他の文字列とは異なった表示になる。
 ただし、コンピュータコードといっても、固定ピッチフォントで表示されるだけのことで、それ以外の機能が付加されるわけではない。


SAMP……サンプル出力
【書式】<SAMP>〜</SAMP>
【機能】タグで囲まれた部分を、サンプル出力として表示。  
【解説】<SAMP>と</SAMP>で囲まれた文字列を、サンプル出力としてブラウザに表示する。
 ただし、サンプル出力として固定ピッチフォントで表示されるだけで、それ以外の機能が付加されるわけではない。


KBD……キーボード入力表示
【書式】<KBD>〜</KBD>
【機能】キーボード入力であることを示す。  
【解説】タグで囲まれた文字列の部分が、キーボード入力であることを示すタグ。ブラウザによって表示が異なり、Netscape Navigatorでは固定ピッチフォントで表示され、Internet Explorer2.0ではボールド体の固定ピッチフォントで表示される。


VAR……変数を示す
【書式】<VAR>〜</VAR>
【機能】変数であることを示す。  
【解説】タグで囲まれた文字列の部分が、変数名であることを示すよう、他の文字列と異なる表示にするもの。ブラウザによって表示が異なり、Netscape Navigatorではタグで囲まれた部分をイタリック体で表示し、Internet Explorer2.0では固定ピッチフォントで表示される。


DFN……定義文字表示
【書式】<DFN>〜</DFN>
【機能】定義文字として表示。
【解説】<DFN>と</DFN>タグで囲まれた文字列を、定義文字として表示するタグ。ブラウザによって表示が異なり、Internet Explorer2.0ではイタリック体で表示されるが、Netscape Navigator2.0では表示に変化はない。


CITE……引用文の表示
【書式】<CITE>〜</CITE>
【機能】タグで囲まれた文字列を引用分として表示。  
【解説】<CITE>と</CITE>タグで囲まれた部分を、引用文として表示させるタグ。Netscape Navigator2.0、Internet Explorer2.0ともにこのタグで囲まれた部分はイタリック体で表示される。
 ただし、引用文とはいっても、とくに機能が追加されるわけではない。


BLINK……文字列の点滅
【書式】<BLINK>〜</BLINK>
【機能】タグで囲んだ文字列を点滅させる。  
【解説】<BLINK>と</BLINK>で囲んだ文字列を、点滅させるタグ。文字列が点滅しているページを見たことがあるだろうが、これらはこの<BLINK>タグを利用するだけで簡単に実現できる。

BLOCKQUOTE……ブロック化
【書式】<BLOCKQUOTE>〜</BLOCKQUOTE>
【機能】タグで囲んだ部分をブロック化し、引用文としてインデント付きで  
        表示する。
【解説】<BLOCKQUOTE>と</BLOCKQUOTE>タグで囲んだ部分を、前後の文章から切り離してブロック化し、インデントを付けて表示するもの。
 たとえば、長い引用文を利用したいとき、この引用文を<BLOCKQUOTE>タグで囲むといった具合に利用する。囲まれた文章(文字列)は、上下にスペースがとられ、さらにインデントされて表示される。


【ソース例】
    ここ1、2年、インターネットが大きなブームになっている。1995年
    にWindows95が発売され、これによってパソコンでのインターネット接
    続が飛躍的に簡単で手軽になったためだ。
    <BLOCKQUOTE>
秋葉原のパソコンショップには、「インターネット・パソ コンをください」と注文する客が来る、とまことしやかに 伝えられているが、さもありなんと頷けるほどのブームな のだ。
</BLOCKQUOTE> 実際、日本語Windows95のプリインストールされたパソコンをはじめて 購入し、すでにセットアップされていたインターネット接続によって、 何の苦もなくインターネットに接続してWorld Wide Webを楽しんでいる という、まったくのパソコン初心者を知っている。Windows 3.1で苦労 して接続していたころを思えば、まさに隔世の感さえある。


論理スタイルタグ
【書式】<Q>〜</Q>
        <LANG>〜</LANG>
        <AU>〜</AU>
        <PERSON>〜</PERSON>         
        <ACRONYM>〜</ACRONYM>
        <ABBREV>〜</ABBREV>
        <INS>〜</INS>
        <DEL>〜</DEL>
【機能】テキストの意味に合わせて挿入するタグで、それぞれタグで囲まれた  
        文字列を装飾するもの。ただし、Netscape NavigatorやInternet 
        Explorer2.0では、文字表示には何の変化もみられない。両者のブラ
        ウザを利用する場合、とくに必要となるものではない。
       それぞれのタグの意味は、次のようになる。

 ・Q……短い引用文
 ・LANG……異言語
 ・AU……作者
 ・PERSON……作者やグループメンバー
 ・ACRONYM……略語
 ・ABBREV……頭文字略語
 ・INS……挿入テキスト
 ・DEL……消去テキスト

【解説】フォントの大きさを指定したり(<FONT>タグ)、その形状を指定(<TT>、<B>、<I>タグなど)するタグを“物理タグ”とよぶのに対し、強調(<EM>タグ、<STRONG>タグ)やプログラムコード(<CODE>タグ)、引用(<CITE>タグ)といったタグを論理スタイルのタグとよんでいる。
 これらの論理スタイルタグのなかには、HTML3.0では<Q>、<LANG>、<AU>、<PERSON>などのタグが含まれている。
 ただし、これらのタグは、ユーザーの多いNetscape NavigatorやInternet Explorerなどのブラウザでは、他の文字列と表示が変わらない。いまのところ、明示的に文章や文字列のスタイルを指定する以外は、とくに使用するメリットはないだろう。


&……特殊フォント
【書式】&キーワード;
        &アスキーコード;
【機能】ブラウザに特殊なフォントを表示させるためのタグ。  
【解説】HTMLでは、タグはそれぞれ< >記号によって囲まれる。逆にいえば、< >記号で囲まれている部分は、すなわち何らかのタグであると認識されるわけだ。
 ところが、では文書中で < または > といった記号を表示させたいときはどうすればいいのか。そんなときに利用するのが、特殊フォント表示ようのタグだ。
 これは&記号につづけてキーワードを指定する。たとえば < 記号なら、「<」と記述することになる。またはアスキーコードで指定する場合は、「<」といった指定になる。これらのタグに関しては、< > 記号でタグを囲む必要はない。
 特殊フォントとそれぞれの記述は、次表の対応になっている。ただし、ブラウザの設定で日本語フォントを使用している場合には先頭の4記号以外のものは表示されないか、あるいは表示が乱れるので注意したい。


【ソース例】
    HTMLでは、タグはそれぞれ < >記号によって囲まれる。逆にいえ
    ば、< >記号で囲まれている部分は、すなわち何らかのタグであ
    ると認識されるわけだ。<BR>
    ところが、では文書中で < または > といった記号を表示させ
    たいときはどうすればいいのか。そんなときに利用するのが、特殊フ
    ォント表示用のタグだ。<BR>
    これは&記号につづけてキーワードを指定する。たとえば < 記
    号なら、「&lt;」と記述することになる。このタグに関しては、
    < > 記号でタグを囲む必要はない。

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