2009年09月15日

「クラウド・コンピューティング仕事術」を読む

 西田宗千佳さんのクラウド本第2弾、「クラウド・コンピューティング仕事術」(朝日新書)を読みました。
 前著「クラウド・コンピューティング - ウェブ2.0の先にくるもの」(朝日新書)では、クラウド・コンピューティングとはどのようなもので、現在それがどのように進行しつつあるのか、といったクラウド・コンピューティングの概念について解説していましたが、「クラウド・コンピューティング仕事術」ではもう少し具体的に、クラウドを利用する方法やその意義などについて解説されています。おもに著者自身のクラウド・サービスの利用法を解説したものです。

クラウド・コンピューティング仕事術 (朝日新書)
クラウド・コンピューティング仕事術 (朝日新書)
西田 宗千佳
朝日新聞出版
777円
ISBN:4022732954
2009/09/11発売

 すでにGmailやEvernoteのようなクラウド・サービスを利用しているユーザーには、あまり参考になる部分はないかもしれません。どちらかというと、ネットに不慣れなユーザーに向けて、クラウドの便利さや利用する上での注意点といったものをまとめた、といった本です。といっても、具体的に利用法そのものを解説しているわけではないため、やはり初心者にはあまり参考にならないかもしれませんが、クラウドを利用することの意義やその雰囲気は伝わるのではないでしょうか。

 その意味でいうと、こういう本はやはり難しいな(作り方が)というのが偽らざるところです。

 実際に、すでにいくつかのクラウド・サービスを利用しているユーザーでも、しかし第4章の「クラウドの危険性」の項には目を通しておくといいでしょう。クラウド本では、クラウドは便利だというのが基調で、あえてその危険性については記述を最小限にとどめているのが一般的です。
 しかし本書では、クラウドのリスクを「流出」「消失」「切断」の3つに分け、それぞれの意味や対処法などについても解説しています。
 逆に言うと、クラウドに対してこれらの点で不安をもっている上司や友人には、この部分を説明することでクラウドの利用を説得できるかもしれません。

投稿者 kazumi : 2009年09月15日 18:48 | トラックバック |


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