2005年01月14日

芥川・直木賞と「ニッポン泥棒」

ニッポン泥棒 またやってくれちゃったよ、大沢在昌。書店に行くと、大沢在昌の新刊が平積みされていました。「ニッポン泥棒」(大沢在昌/文藝春秋)です。

 産経新聞に2003年5月~2004年6月まで連載されていたものを、まとめたものです。産経新聞なんて読んでないし、たとえ連載を知っていても、ぼくは1冊になったものを一気に読むほうが好きなので。
 こんなに忙しいときに、また仕事を中断させる本です。表紙の題字は、京極夏彦。「ヒミコ」というプログラムの争奪戦に巻き込まれた男が主人公ですが、ネット社会の恐怖を根底にしたサスペンスです。
 とにかく出だしから面白い。引きこもり青年とリストラ中年の出会いから始まります。やがてヒミコの秘密が明らかにされていき、一気に物語が進行します、ってまだ冒頭しか読んでないけど。

 おりしも、第132回芥川賞・直木賞の受賞が発表されました。

芥川賞に阿部和重さん、直木賞は角田光代さん - asahi.com : 文化芸能

第132回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考委員会が13日、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞に阿部和重さん(36)の「グランド・フィナーレ」(群像12月号)が、直木賞に角田光代さん(37)の「対岸の彼女」(文芸春秋)が選ばれた。(01/14 00:11)


 順当なところだな、というのが感想。直木賞も芥川賞も、ここ数年、まったく理解不能になっていたから、今回は妥当な線だなという感じです。阿部なんて、ちょっと遅すぎる気もしますが。
対岸の彼女 「対岸の彼女」(角田光代/文藝春秋)は、30代、既婚、子持ちの「勝ち犬」小夜子と、独身、子なしの「負け犬」葵という、性格も生活環境も全く違う2人の女性の物語とか。ネタとしてはもう古くなってしまっていますが、こちらもちょっと読んでみたいなと食指をそそられます。

 ついでに、書店ではなくコンビニでダカーポ(マガジンハウス)を購入。特集は、「IT業界」研究、「書店」の大いなる楽しみ方、自分の「死」を考えようの3本。「IT企業の内幕を完全暴露」とか、「わたし、この書店が大好きなんです」など目をひく記事がいくつもあります。

投稿者 kazumi : 2005年01月14日 08:07

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