2004年09月21日

THE WRONG GOODBYE

THE WRONG GOODBYE ロング・グッドバイ
 帯には、「日本語で書かれた、最も美しいハードボイルド探偵小説」とあります。三島由紀夫賞受賞第一作となる、「THE WRONG GOODBYE ロング・グッドバイ」(矢作俊彦/角川書店)です。

 2004年に三島賞を受賞したのが「ららら科學の子」(文藝春秋)ですが、それ以前にも「スズキさんの休息と遍歴―またはかくも誇らかなるドーシーボーの騎行」「マイク・ハマーへ伝言」「あ・じゃ・ぱ!」、それに「気分はもう戦争」など、必読書ともいえるものが何冊もあります。

 その矢作の、19年ぶりのハードボイルドといえば、もう読まずにはいられません。「リンゴォ・キッドの休日」(78年)、「真夜中へもう一歩」(85年)に続く、二村永爾シリーズの3作目です。

「日本語で書かれた、最も美しいハードボイルド探偵小説」という帯の言葉には、若干異論もあるでしょう。原りょうあたりのほうが、「美しい日本語の、ハードボイルド」という気がしますが、どちらも甲乙つけがたいのは言うまでもありません。

 今年ももう3分の2を過ぎてしまいましたが、今年一番の収穫かもしれません。

投稿者 kazumi : 2004年09月21日 01:27

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