あまりの暑さで、夕方からクーラーをつけ、別の部屋でもクーラーをつけ、パソコンの脇で扇風機を回し、ついでに炊飯器のスイッチを入れたら、ブレーカーが落ちた。
まあよくあることで、どうもうちは炊飯器というのが鬼門で、ついでに電子レンジのスイッチを入れると完璧で、これで必ずブレーカーが落ちる。
ブレーカーが落ちるのはしょうがないんだけど、無停電装置なんて付けてないから、当然ながらパソコンも落ちる。しょうがねーなーなんて言いながら、パソコンの電源を入れたら、これが入らない。何度スイッチを入れてもダメで、裏蓋をあけ、CMOSなんぞリセットしても、これまたダメ。とうとうお逝きになってしまった。
電源が入らなくなったのは、セカンドマシン。原稿書き用のマシンは大丈夫だったが、ソフトを試用したりするためのマシンが動かなくなってしまった。このマシンでは、TVチューナーボードを入れ、予約録画をしたり、DVDを作ったりもしている。原稿書くとき以外は、もっぱらその用途に使ってたりするのだが。
さらに、サーバとしても使っており、自宅Webサーバもメールサーバも使えなくなってしまった。急遽、別のマシンでサーバを立ち上げ、Webサーバもメールもなんとか支障なく使えるように設定。この緊急用のマシンは、小さなノートパソコンだったりする。
そんなわけで、昨日は新宿に出て、さくらやでPCケースを物色。とりあえず、電源だけありゃいいんだけど、ついでにケースごと買ってしまおうと思ったのだ。セカンドマシンにフルタワーというのもどうかと思い、通常のタワー型のケースを購入。これで中身を入れ替えて、それでも動かなかったら、今度はマザーボードだな。やだなあ、面倒くさいし。
その新宿で、「パターン・レコグニション」(ウィリアム・ギブスン/浅倉久志訳/角川書店)を購入した。前からずっと買おうと思っていたのだが、近所の書店ではついぞ見かけなかった。で、忘れていたのだが、日曜の朝日新聞の書評欄に載っていて、思い出したのだ。
ギブスンといえば、「ニューロマンサー」(ウィリアム・ギブスン/黒丸尚 訳/ハヤカワ文庫SF)が有名だが、朝日新聞の書評でも書かれていたように、この「ニューロマンサー」があまりに傑作で、以後のギブスンには、ニューロマンサーに描かれたような未来社会の小説が期待され、ギブスン自身もこれに応えるかのような作品を書いてきた。
それが今回の「パターン・レコグニション」では、時代を現代(2002年)に設定し、アメリカ、イギリス、日本、ロシアなどをめぐりながら、ネットワークと現実社会を描いている。いや、「本書は実は『ニューロマンサー』のリメイクでもある」(山形浩生――朝日新聞 04/07/25)といわれるような作品になっている。
ニューロマンサーのリメイクかどうかは別として、実は現代のこのネットワーク社会が、ニューロマンサーに描かれた世界に近づいてきた、と見たほうが正解かもしれない。その意味では、「パターン・レコグニション」は、書かれるべくして書かれた小説なのだろう。
巻末の解説に、巽孝之さんがギブスン公式サイトを紹介していた。ここでブログが読めるというのだ。実際にいってみたら、ブログはもう更新されていないみたいだった。
投稿者 kazumi : 2004年07月27日 13:53